バーコードは、小売業界においてチェックアウトを早く正確に行うための 入力手段として発展した自動認識技術で、現在では、流通、物流、製造、 行政、医療、研究、イベント等、幅広い分野で利用されています。 その背景には、コンピュータシステムの普及の中で、高い読取率、 高い読取信頼性、高い操作性、安価なメディアや読取装置の要求が高くなり、 バーコードがこれらの課題を実現していたからに他なりません。 バーコードは、二次元コード(シンボル)と対比させてリニアコード(シンボル)とも呼ばれています。
バーコードは、「情報を幅が変化する平行かつ長方形のバーとスペースの配列 により、エンコードされた シンボル」と定義されています。
バーコードは、スタート キャラクタ、データ キャラクタ、チェックデジット、 ストップ キャラクタ及び、これらの前後に付く クワイエットゾーン から構成されています。 また、バーコードは、 キャラクタ間ギャップのある 独立型(ディスクリート型) シンボルと、キャラクタ間ギャップのない 連続型(コンティニアス型) シンボルがあります。また、細太の2種類のバー(またはスペース)で構成される 2値レベル型シンボルと 数種類の太さのバー(またはスペース)で構成される マルチ レベル型シンボルが あります。連続型シンボルやマルチ レベル型シンボルの方が、情報密度が高く なります。
バーコードは、情報量を多くできない、情報化密度が低い、 シンボルが大きい、 かな漢字が使用できない、汚れたら読めない、読取方向に制限がある、等の 問題点がありましたので、これらを解決すべく開発されたシンボルです。 バーコードと共存する形で、流通、物流、製造、行政、医療、研究、イベント等、 幅広い分野で利用されています。 二次元コードの最大情報量は、1000バイト以上ありますので、EDIデータを伝票や ラベルに印刷し、紙ベースでのEDIに使用されています。 また、誤り訂正機能により多少の汚れに対しても確実な読取が可能です。 最小シンボルサイズは、数ミリ四方にすることができるため、 小物製品の管理に有効です。また、バイナリ コードが使用できるため、顔写真や サインを二次元コードにしたIDカードを作成し、偽造防止に使用されています。 また、読取方向に制限がないことから宅配貨物の自動仕分にも使用されています。
二次元コードは、バーコードがX方向(一次元)で情報化されているのに対し、 「XおよびY方向の二次元で情報を エンコードされたシンボル」と定義 することができます。

Code 2 of 5は、アイデンティコン社が1968年に開発したバーコードで、 航空チケットなどで使用されています。

MSI/Plessy Codeは、プレッシー社が開発したバーコードで、パルス幅変調 (PWM) によりエンコードしています。 欧米では、商品棚のマーキングに使用されています。

Codabar(NW7)は、モナークマーキング社が、1972年に開発したシンボルで、 JIS-X-0503として規格化されています。血液銀行の管理、宅配便の配送、図書館での 貸し出し管理などに採用されています。比較的単純な構成と高精度の印刷を要求 しない長所があります。

Interleaved 2 of 5は、インターメック社が1972年に開発したバーコードで 1981年アメリカUPCCで配送梱包の標準として、採用されました。日本では1987年に、 標準物流シンボルとしてITF:JIS-X-0502として規格化されました。 5本のバーと5本のスペースで、2桁の数字を表すため、面積の割に情報量が多い という長所があります。

Matrix 2 of 5は、オランダのニーフ(Nieaf)社によって開発されたバーコードで、 CODE11やCODE 2 of 5のバリエーションです。NEC 2 of 5のシンボルの構造は、 Matrix 2 of 5と似ていますが、スタートコード、ストップコード、コード体系の 何れも全く異なっています。 Matrix 2 of 5は、インターリーブド2 of 5のようにスペースもエンコードして いますが、その仕組みはCodabar(NW7)やCode39のようにバーとスペースを交互に エンコードする方法を採用しています。キャラクタの構成は、その名前のとおり 5本のバーまたはスペースで構成され、2本は太バーまたは太スペースになっています。

NEC 2 of 5は、日本電気(株)が開発したバーコードです。
UPCコードは、Uniform Product Code Council Inc.によってアメリカの小売業向けの 共通シンボルとして制定されたものです。RegularタイプのUPC-Aは12 桁で、 メッセージから余分な0を排除したZero SuppressionタイプのUPC-Eは6桁です。 また、13桁から29桁までフリーの桁数にできるUPC-Dもあります。


Zero SuppressionタイプのUPC-Eは、RegularタイプのUPC-Aを6桁に圧縮したものです。
5桁のメーカーコード、5桁のアイテムコードから6桁に圧縮します。
例)メーカーコード"abcde"、アイテムコード"fghij"。 但し、"a"から"j"は"0"から"9"。 かつ"c"は"0"、"1"または"2"。 かつ"d"、"e"は"0"。 この場合、圧縮したコードは、"abhijc"となります。
例)メーカーコード"abcde"、アイテムコード"fghij"。 但し、"a"から"j"は"0"から"9"。 かつ"c"は "3"、"4"、"5"、 "6"、"7"、"8"または"9"。 かつ"d"、"e"は"0"。 この場合、圧縮したコードは、"abcij3"となります。
例)メーカーコード"abcde"、アイテムコード"fghij"。 但し、"a"から"j"は"0"から"9"。 かつ"d"は"1"、"2"、"3"、 "4"、"5"、"6"、"7"、 "8"または"9"。かつ"e"は"0"。 この場合、圧縮したコードは、"abcdj4"となります。
例)メーカーコード"abcde"、アイテムコード"fghij"。 但し、"a"から"j"は"0"から"9"。 かつ"e"は"1"、"2"、"3"、 "4"、"5"、"6"、"7"、 "8"または"9"。かつ"j"は"5" から"9"。この場合、圧縮したコードは、"abcdej" となります。
JANは、1978年流通業界の共通商品シンボルのためにJIS-X-0501として規格化されたもので、ヨーロッパ規格のEANと調和しています。13桁の標準バージョンと8桁の短縮バージョンがあります。

Code39は、1975年インターメック社が開発し、JIS-X-0503として 規格化されています。信頼性が高いシンボルであることから、主に産業分野の 作業指示票や現品ラベルに使用されています。
Full ASCIIモードのCode39は、通常のCode39を一部拡張したものです。 デコードには適切にプログラムされたバーコード リーダが必要です。 また、寸法などの規約は通常のCode39と同様ですが、一部 エンコードの規約が異なります。
すべてのASCII文字(128キャラクタ)を、Code39の4個($、/、+、%)のキャラクタを シフト文字として用い、その1個と英字(AからZ)の内1個との組み合わせで エンコードします。

Code11は、インターメック社が、1977年に開発した高密度のディスクリート型の バーコードで、15キャラクタ/インチの情報化密度を持っています。 AT&T社の通信機器や部品等に使用されています。

Code128は、コンピュータ アイデンティクス社が、1981年にパソコンの入力対応 という要望のため開発したバーコードで、USS-CODE128として規格化されています。 また、UCCやEANの補足コードとして、UCC/EAN128が1989年に採用されています。

UCC/EAN-128は共通商品コード(JAN、EAN、UPC)を補足するコードで、商品の製造年月日や製造ロット番号、出荷コンテナ番号などの商品関連情報や物流関連情報を追加、補足するためのコードです。
UCC/EAN-128は、Code128の4種類のファンクション キャラクタの内、FNC1をスタートコードの次に配置することでUCC/EAN-128を意味します。
例) Start + FNC1 + AI + 固定長データ + AI + 可変長データ + FNC1 + AI +
可変長データ + CD + Stop
AI : Application Identifier (アプリケーション識別子)
CD : Check Digit (チェックデジット)

Code93は、インターメック社が、1982年に開発したバーコードで、USS-CODE93として 規格化されているシンボルです。

BC412は、直径125mm以上のシリコンウェハにマーキングするために開発された 極小バーコードです。SEMI(米国半導体工業会)が規格化しています。

Code49は、インターメック社が、1987年に開発した スタック型二次元コードで、 USS-CODE49として規格化されています。Code49は、APSフィルムの標準シンボルに 使用されています。


PDF417は、シンボルテクノロジー社が、1989年に開発した スタック型二次元コードで、 1994年AIMIのUSS規格に登録され、2000年にISO/IEC規格になっています。 最大情報量が1,108バイトと大きく、それ以上のデータは、複数のシンボルに 分割して エンコードできるマクロPDF417も 用意されています。 このように大容量データに対応したことから、ポータブルデータベースの 頭文字を取ってPDFと名付け、4バー4スペースの 17モジュールのモジュール構成から PDF417と名付けられています。 PDF417は、国際標準物流ラベルISO15394では、EDIデータの標準シンボルに 採用されています。また、出荷明細書、品質管理、生産指示、IDカード、免許証等、 情報を多く必要とする用途で広く使用されています。また、米国では、 電子郵便切手としても使用されています。

MicroPDF417は、シンボルテクノロジー社が、1992年に開発した スタック型二次元コードで、 1998年AIMIのITS規格に登録されています。MicroPDF417は、PDF417を基本に、 スタートストップコードを簡略化させ、バーの高さを モジュール幅な3倍から2倍に することによって、情報化密度の向上とサイズの小型化を図ったシンボルです。 また、誤り訂正レベルは、カラム数と行数に応じて予め決められています。 MicroPDF417は、UCC/EANが提案している省スペースシンボルの中の コンポジットシンボルに採用され、薬剤や医療材料等、UPC-EやEAN8がマーキング できない製品や有効期限やロット番号等も エンコードして小さくしたい 場合に使用されています。
| カラム数 | 段数 | エラー訂正 コードワード数 |
情報量 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 数字 | 英数字 | バイナリ | |||
| 1 | 11 | 7 | 8 | 6 | 3 |
| 1 | 14 | 7 | 17 | 12 | 7 |
| 1 | 17 | 7 | 26 | 18 | 10 |
| 1 | 20 | 8 | 32 | 22 | 13 |
| 1 | 24 | 8 | 44 | 30 | 18 |
| 1 | 28 | 8 | 55 | 38 | 22 |
| 2 | 8 | 8 | 20 | 14 | 8 |
| 2 | 11 | 9 | 35 | 24 | 14 |
| 2 | 14 | 9 | 52 | 36 | 21 |
| 2 | 17 | 10 | 67 | 46 | 27 |
| 2 | 20 | 11 | 82 | 56 | 33 |
| 2 | 23 | 13 | 93 | 64 | 38 |
| 2 | 26 | 15 | 105 | 72 | 43 |
| 3 | 6 | 12 | 14 | 10 | 6 |
| 3 | 8 | 14 | 26 | 18 | 10 |
| 3 | 10 | 16 | 38 | 26 | 15 |
| 3 | 12 | 18 | 49 | 34 | 20 |
| 3 | 15 | 21 | 67 | 46 | 27 |
| 3 | 20 | 26 | 96 | 66 | 39 |
| 3 | 26 | 32 | 132 | 90 | 54 |
| 3 | 32 | 38 | 167 | 114 | 68 |
| 3 | 38 | 44 | 202 | 138 | 82 |
| 3 | 44 | 50 | 237 | 162 | 97 |
| 4 | 4 | 8 | 20 | 14 | 8 |
| 4 | 6 | 12 | 32 | 22 | 13 |
| 4 | 8 | 14 | 49 | 34 | 20 |
| 4 | 10 | 16 | 67 | 46 | 27 |
| 4 | 12 | 18 | 85 | 58 | 34 |
| 4 | 15 | 21 | 111 | 76 | 45 |
| 4 | 20 | 26 | 155 | 106 | 63 |
| 4 | 26 | 32 | 208 | 142 | 85 |
| 4 | 32 | 38 | 261 | 178 | 106 |
| 4 | 38 | 44 | 313 | 214 | 128 |
| 4 | 44 | 50 | 366 | 250 | 150 |

MaxiCodeは、米国最大の宅配業者であるUPS社が、1987年に小荷物の管理と仕分け 追跡のために開発した マトリックス型二次元コードです。 1996年AIMIのISS規格に登録され、2000年にISO/IEC規格になっています。 この二次元コードは、高速による360度の読み取りを実現するために、シンボルの 真中に3重の同心円の 切り出しマークを配置し、 シンボルの識別、原点の検索を容易にすると共に、シンボルのサイズを33段×30 モジュールに規定し、 読取速度の向上を図っています。 MaxiCodeは、また、国際標準物流ラベルISO15394やAIAG(米国自動車工業会)では、 仕分用シンボルとして採用されていいます。

VeriCodeは、ベリテック社が、1982年に開発した高密度 マトリックス型二次元コードで、 マトリックス型の原型になる二次元コードです。 オリジナル版は、コンボリューショナル方式による誤り訂正でしたが、三菱商事が、 リードソロモン方式による誤り訂正方式に改良されています。 エンコード方式は、 バイナリーモードのみですので、英数字のデータ圧縮は、ユーザサイドで工夫する 必要があります。
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QRCodeは、(株)デンソーが1994年に開発した マトリックス型二次元コードで、 マトリックス型では特に、読み取りの高速化(Quick Response)に配慮したことが 大きな特長となっています。また、オリジナル仕様のモデル1と、位置補正機能を 高め、大容量データにも対応した機能拡張使用のモデル2および大量のデータを必要 とせず印字面積を小さく抑えるためのMicroQRCodeの3種類のモデルがあります。

DataMatrixは、アイディマトリックス社が、1987年に開発した マトリックス型二次元コードで、 日本では、データコードと呼ばれています。ECC000、ECC050、ECC080、ECC100、 ECC140バージョンと1995年に誤り訂正方式をリードソロモンに変更し、 歪み補正機能を付加したECC200バージョンがあります。 何れもL字型のアライメントが特徴で、その反対側にL字型にクロックがマーキング されています。そして、L字型のアライメントとL字型のクロックの中がデータ領域で、 セルと呼ばれる点で エンコードされています。 DataMatrixは、1996年AIMIのISS規格に登録され、2000年にISO/IEC規格になって います。非常に高い情報化密度があることから、米国半導体工業会(SEMI)や 米国電子工業会(EIA)、米国規格協会(ANSI)で部品のマーキングに採用されています。
| セル サイズ | データセル | 情報量 | 誤り訂正率 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| サイズ | ブロック数 | 数字 | 英数字 | バイナリ | ||
| 10×10 | 8×8 | 1 | 6 | 3 | 1 | 62.5% |
| 18×18 | 16×16 | 1 | 36 | 25 | 16 | 43.8% |
| 22×22 | 20×20 | 1 | 60 | 43 | 28 | 40.0% |
| 26×26 | 24×24 | 1 | 88 | 64 | 42 | 38.9% |
| 32×32 | 14×14 | 4 | 124 | 91 | 60 | 36.7% |
| 40×40 | 18×18 | 4 | 228 | 169 | 112 | 29.6% |
| 52×52 | 24×24 | 4 | 408 | 304 | 202 | 29.2% |
| 64×64 | 14×14 | 16 | 560 | 418 | 278 | 28.6% |
| 80×80 | 18×18 | 16 | 912 | 682 | 454 | 29.6% |
| 104×104 | 24×24 | 16 | 1632 | 1222 | 814 | 29.2% |
| 120×120 | 18×18 | 36 | 2100 | 1573 | 1048 | 28.0% |
| 132×132 | 20×20 | 36 | 2608 | 1954 | 1032 | 27.6% |
| 144×144 | 22×22 | 36 | 3116 | 2335 | 1556 | 28.5% |
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ウェルチ アレン社が、1995年に開発した マトリックス型二次元コードです。 アズテックの名前は、ファインダーパターンが、アツテカ文明のピラミッドを 上から見た形と似ていることに由来しています。 様々な二次元コードが各社から発表された中で最も新しく発表された二次元コード ですので、情報化密度、読取速度、誤り訂正レベル等の観点からは最も優れた マトリックス型の二次元コードです。Full-Rangeモードと極小シンボル用の Compactモードがあります。
PostNetは、POSTal Numeric Encoding Techniqueの略で、米国のZIP(郵便番号)用 バーコードです。5桁のZIP Code (Aフィールド)、9桁のZIP Code + 4 Code (Cフィールド)、および11桁のデリバリーポイントコード (Cプライムフィールド)の 3種類があります。

郵政省は、平成10年2月から新郵便番号制を実施しました。これに伴い、郵便事業の 効率化を目的としてバーコードの導入を決定しました。 差出人があらかじめ郵便物に印字するバーコードをカスタマ バーコードと呼び、 そのバーコード情報をカスタマ コードと呼びます。カスタマ バーコードに盛り込む 情報は、数字、ハイフン('-')及びアルファベットから構成される郵便番号及び 住所表示番号です。
カスタマ バーコードの上下左右には、2mm以上の空白を設けます。ただし、窓枠の上下左右とカスタマ バーコードの間の空白は、封筒と内容物のズレにかかわらず、常に2mm以上を確保します。
宛名を横書きする場合は、最下行(あて名氏名の直下)に単独で印字し、あて名を縦書きする場合には、左右または下部に単独で印字します。
なお、カスタマ バーコードは、次の図の様に、郵便物の表面の縁から10mmおよび消印領域である70mm×35mmを除いた範囲内で、2つの方向のいずれかで印字します。
